岡山県立大学 保健福祉学部 栄養学科

食品生化学研究室

研究紹介

研究テーマ

1.脂質メディエーター合成酵素のはたらきに影響する食品の探索研究


  • アラキドン酸などの不飽和脂肪酸から様々な脂質メディエーターが作られ、生体機能に関わるだけでなく、様々な病態において重要な役割を果たしています。

  • 体を守るための生体防御反応である炎症反応が過剰になると私たちの体に悪影響を及ぼし、それが長い間続くと、がん、アレルギー、動脈硬化、線維化疾患などの発症につながっていきます。このような炎症反応において、脂質から作られる様々な物質(脂質メディエーター)が、炎症を増悪化させたり、あるいは炎症を抑えたりすることが知られています。

  • 私たちの研究室では、この脂質メディエーターの産生に関わる酵素のはたらきに注目し、その酵素のはたらきに影響する食品について研究を進めています。食品素材に含まれるどのような成分が酵素のはたらきに影響を及ぼすかを探索し、その成分の有用性を培養細胞や実験動物を用いて評価します。さらにその成分の化学構造のどの部分がどのようなしくみで酵素のはたらきに影響を及ぼすかについて検討し、化学構造と活性の関係についても研究を進めています。

  • キーワード:食品素材、機能性成分、アラキドン酸代謝酵素、酵素活性阻害、化学構造、炎症、アレルギー疾患



2.食品による疾病の予防・改善を目指した研究


  • 食品には、ポリフェノールやビタミンなどをはじめとする様々な機能性成分が含まれています。このような食品に含まれる機能性成分による生体調節機能に着目して、疾病の予防や改善ができるような食品や食品成分の探索を進めています。また、このような機能性成分が食品素材や食品中にどのくらい含まれているかを明らかにします。

  • キーワード:食品素材、機能性成分、定量分析、生体調節機能





科研費による研究成果

  • 科学研究費 基盤研究(C) 2018年度~2020年度
    「アラキドン酸代謝酵素に対して食品成分の変化が及ぼす影響に関する研究」(課題番号:18K11080)

  • 科学研究費 若手研究(B) 2014年度~2016年度
    「アレルギー疾患の予防を目指したリポキシゲナーゼ阻害食品の探索」(課題番号:26750049)

  • 科学研究費 若手研究(B) 2011年度~2013年度
    「12/15-リポキシゲナーゼ阻害をターゲットとした食品による動脈硬化症予防の研究」(課題番号:23700916)

  • 科学研究費 若手研究(スタートアップ) 2007年度~2008年度
    「トコトリエノールとトコフェロールによる肝臓LDL受容体の発現調節作用の解明」(課題番号:19880027)


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